ベンチャー役員はどんな新卒だった?【COOに聞いてみた!】

ベンチャー役員はどんな新卒だった?【COOに聞いてみた!】

今回は24新卒で内定者の齋藤太陽さんが、ドクターメイトのCOO 宮崎さんに突撃取材! これまでの学びや、今につながるターニングポイントについて聞いてみました。

Q:新卒時代にぶつかった、一番大きな壁は?
Q:マネジメント思考の原点は?
Q:特に役立っている過去の経験は?

「企業役員」と聞くと、すごいエリート! と身構えてしまいそうですが、飛び出してくるのはリアルで等身大な失敗談。
親近感と同時に、刺激をもらえる時間になりました!

登場メンバー

・宮崎共生さん:写真右
株式会社ドクターメイトのCOO。
キャンプ好きで洋服好きのおしゃれさん。
やさしい心を持っているのに、恐いと言われがちなのが悩み。

・齋藤太陽さん:写真左
ドクターメイトのインターン生。
理学療法士の国家試験に向けて勉強中。
24新卒としてドクターメイトに入社予定の内定者でもある。

負けず嫌いの努力家は、熱量で動く

太陽:こんにちは! 内定者インターンの齋藤太陽です!
東都大学 理学療法学科の4回生です。よろしくお願いします! 宮崎さん、簡単に自己紹介をお願いしていいでしょうか。

宮崎:もちろんです! ドクターメイトの執行役員COOの宮崎です。
執行役員として、マーケティング・営業・新規事業という3つの事業領域を管理しつつ、COO(最高執行責任者|Chief Operating Officer)として会社全体の業務設計や、事業をうまく回すための戦略やオペレーション監督をしています。

太陽:今日は宮崎さんに聞きたいことがたくさんあり、お時間いただきました。初仕事なのですごく気合が入ってます。いろいろ吸収させてください!(質問がびっしり書かれたメモとペンを持って)

宮崎:おおッ、すごい熱量。なんでも聞いてください!

太陽:ありがとうございます! じゃあまずは……。

Q:新卒時代はどんな人物でしたか?

太陽:宮崎さんはCOOっていう経営の立場にいらっしゃって「すごい人」という印象なのですが、僕らくらいの年齢の時はどんな人でしたか?

宮崎:いやいや、今も昔も全然すごい人じゃないですよ(笑)。

一言で言うと、尋常じゃない負けず嫌いでした。とにかく勝負事に燃えたぎるタイプ。バスケットボールで副キャプテンをやったりして「みんなで戦って勝つ」ことがすごく好きな人間ですね。

でも燃えるのは部活だけ。勉強はあんまり頑張れなくて、勝手に劣等感を抱いてるような卑屈さもありました。努力してない自分が悪いのにね……(笑)。

太陽:それは意外です(笑)。社会人になってから、負けず嫌いな性格はどう影響しましたか?

宮崎:勉強よりも仕事のほうが「絶対1番になるぞ!」って気持ちになりやすかったみたいで、新卒で不動産業界に就職し、住宅賃貸営業になってすぐに「3ヶ月でこの店舗の売上1位になる」って燃えていました。

太陽:チャレンジングな目標ですね! すごく難しそうに思えますが……。

宮崎:問い合わせも新規の飛び込み顧客も「受け付けた人が担当営業」っていう早い者勝ちスタイルの会社だったんです。だから、誰よりも早く店舗に出勤して、ドアの真ん前の席に座ってお客様と接し続けたし、誰よりも素早く電話を取って。

その結果、嬉しいことに3ヶ月で、3年目社員を含めた営業成績ランキングで1位になることができました。

太陽:へぇ〜! 3ヶ月の間、かなり全力疾走されたのかなと思うのですが、1位になるという目標を達成した後もモチベーションは続いたんですか?

宮崎:いや、それが……。燃え尽きちゃって、全然続きませんでした(笑)。ある程度までできると「できた」と思っちゃうのか、1つのことだけを突き詰めるのは得意じゃなくて。

太陽:え、そうなんですか!?  なんでもできるイメージでした。

宮崎:次々といろんなものに挑戦してみるほうが好きだから、なんでもやってみてるだけですよ(笑)。

燃え尽きた僕は当時の役員に「すみません、飽きました。他にやれることないですか?」って素直に言っちゃって、そこから3ヶ月後に事業用賃貸の部署に異動になり、数10万〜数100万円する店舗や事務所を取引するようになりました。

Q:新卒時代にぶつかった、一番大きな壁は?

太陽:新しい部署でも、すぐに成果を出せたんですか?

宮崎:実は、ボロボロだったんです……。異動して最初のお客様に物件を紹介したんだけど、しばらくして「他社に決めました」と連絡が来て。

しかも、その物件は僕も紹介していた物件。同じ物件を紹介したのに他社で決められるなんて悔しいじゃないですか。 だから、どうしてですかと聞いたら「大きな決断だから、安心できる人にお願いをしたくて」と言われて。

太陽:うぅ、それは悔しいですね……。その時は、見返してやる!って感情なんですか?

宮崎:うーん。というよりは、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

僕が適切に説明できなかったせいで不安感を与えてしまったことと、住宅賃貸の部署でうまくいったからって天狗になっていたことに気づいて、このままじゃダメだと思うようになりました。

太陽:それまでも努力されていたと思うのですが、何がいけなかったのでしょうか?

宮崎:それまで「まったく学ぼうとしていなかったこと」だと思います。誰よりも早く出勤するとか、誰よりも早く電話を取るとかって、単純に行動量の範疇。住宅賃貸ではスピーディーな対応がすごく喜ばれたけれど、事業用賃貸となると早いだけじゃダメだったんですよね。

ちゃんと知識を持って、お客様の欲しい情報をしっかり提供できるセールスマンにならないといけないと気づいて、勉強するようになりました。

太陽:なるほど。これまでのやり方ではうまくいかないと分かったから、努力の方向性を変えたんですね。

Q:壁を乗り越えるために頑張ったことは?

宮崎:特に頑張ったのはファイナンシャルプランナー(FP)の資格取得かなぁ。仕事のあと、夜中まで勉強し続けるような生活を送っていました。

太陽:寝る間も惜しんで勉強するなんて、すごいです。どうしてFPだったんですか?

宮崎:例えばお客様が物件を買ったり、事業用の店舗を借りるときは大きなお金を使うので、お金の借り方やローン返済について考える方が多くて。その際にちゃんと専門的に生活を設計できる資格があれば、もっと安心してもらえるって先輩に教えてもらったんです。

それまでは自分都合で物件を案内していましたが、資格取得後はお客様の金銭状況とそれに起因するニーズを事前に把握した上で提案できるようになりました。その甲斐あって、お客様から「ここまで寄り添ってくれたから安心して決めることができました」とお礼を言ってもらえたのはいい思い出です!

太陽:努力が実った瞬間、という感じで、素敵なエピソードですね! 僕も早く、お客様から感謝の声をもらえるようになりたいです。

宮崎:太陽くんはすごく努力家だから、きっとすぐに活躍すると思ってますよ!

太陽:期待に応えられるように頑張ります。

勝手なイメージで「社会人にはネガティブな気持ちで働いている方が多い」と思っていたのですが、宮崎さんは1年目の頃から前向きにバリバリ取り組んできたんですね。

面接の際に「熱量を持って働きたいです」と言ったら、宮崎さんから「熱量高く働くのって、当たり前だよね」と言われて、驚いたのを思い出しました。

宮崎:えっ。そんなこと言われたら、ちょっと恐かったですよね、改めます(汗)。

太陽:あ、大丈夫です。僕的にはすごく刺さりました(笑)。かっこいいなって!

宮崎:ありがとうございます(笑)。

たぶん初めから仕事を楽しいと感じる人はそんなに多くなくて、でも頑張った先でうまくいったり、褒められたりすると熱量が上がっていくと思うんです。そういう嬉しいスパイラルのために、熱量持って働くことが日常になるといいですよね。

失敗をバネに、みんなで乗り越える

Q:成功体験をメンバーに共有するための工夫とは?

太陽:今、宮崎さんはドクターメイトのCOOですが、過去の経験を踏まえてドクターメイトのメンバーにも成功体験を積み上げてもらえるように取り組んでいるのでしょうか?

宮崎:そうですね! 僕は最近「信頼して任せること、責任を取ること、いなくなること」を座右の銘として意識しています。

なぜなら自分が熱量高く働けるようになった理由は、ある程度自由にやらせてもらえたから。最初からルールにがんじがらめにされていたら、きっと仕事を面白いと感じられなかったと思うんです。

みんなが活躍するためには自主性も大事だけれど、それを引き出すにはまず信頼して任せること。もちろん、任せたらうまくいかない時もきっとあります。でも、その場合の責任は全部、任せた僕や会社にある。だから安心してチャレンジしてほしい、と思っています。

太陽:安心してチャレンジできる環境は、僕たち新卒にとってすごく魅力的です。これからもっと人が増えても、いろいろやらせてもらえるんですか?

宮崎:もちろん! 最終的には、僕がいなくてもうまく回るようになってほしいです。それが「いなくなること」。そうやってガッツリ任せられるようになったら、僕もまた新しいことにチャレンジできるようになりますから。

太陽:新規事業みたいな、さらにワクワクする広がりに向かっていくんですね。楽しみです!

Q:マネジメント思考の原点は?

太陽:ちなみに、いつからそういった「任せる」考えを持つようになったのですか?

宮崎:前職で初めてマネジメント(マネージャー)を任された頃からですかね。僕にとって、人生のターニングポイントがあったんです。

それまでもリーダーを任されることはあったんですが、できていないメンバーをめっちゃ詰めるし、自分のやり方を強要するリーダーでした。挙げ句の果てには、チームの目標数字が達成できなさそうだったら、差分は全部自分が頑張って埋めればいいと思っていて。

自分以外に興味がなく、周りを大事にしていない、絵に描いたようなダメリーダーだったと思います(汗)。そこで空回りして、チームとしての協力体制が成り立たなくなって、大失敗。

太陽:ええ〜っ、そうなんですか。そこからどうやってマネージャーに?

宮崎:結果論ですが、僕の「やりたい」という気持ちに応えて、やらせてくれる役員と出会えたんです。これまでの失敗があるから、周囲の人はめちゃくちゃ反対してたんですけど、その役員だけが「こいつは多分、できる。責任は俺が取るから、やらせてみましょう」と言ってくれて。

僕に任せてくれたその役員のおかげで、「人を大事にしよう」「任せよう」と考える今の自分があると思っています。「信頼して任せること、責任を取ること、いなくなること」という座右の銘も、その人へのリスペクトの気持ちが根っこにあるんです。

太陽:そういう大きなきっかけが、宮崎さんを変えたんですね……!

Q:特に役立っている過去の経験は?

太陽:今の宮崎さんがCOOとして働く上で、どんな経験が役に立っていると感じますか?

宮崎:やっぱり、失敗体験が自分を作っているのかなと思います。

太陽:失敗、ですか。たしかに今日もいろいろな失敗談を聞きましたが……。う〜ん、やっぱりできるだけ、失敗はしたくないなあと思ってしまいます。

宮崎:そうですよね(笑)。もちろん僕も「失敗したい!」というわけではないのですが、僕は失敗したことをバネにして「次はどうすればうまくいくか」を考えたいと思っているんです。何事もうまくいっちゃってると、なんとなくそのままにしちゃうじゃないですか。でも、失敗を通じて変えられることって結構あると思うんですよね。

太陽:たしかに、変化のきっかけと考えると大事ですね。

失敗するとネガティブな気持ちになってしまう人も多いと思うのですが、宮崎さんはあまり落ち込まないタイプなんですか?

宮崎:比較的そうかもしれないです。そもそもチャレンジするときに「自分はできる」と思っていないから、できなくてもショックを受けにくい部分はあると思います(笑)。でも、大事なのは抱え込まないことじゃないでしょうか。

誰でも失敗することはあるのに、それを「自分のせいだ、自分がなんとかしなくちゃ」と思うと苦しいですよね。でもひとりでできることって、すごく限られていると思うんです。仕事はチームで成り立っていますから。

太陽:周囲の人を頼れ、ということでしょうか?

宮崎:そうですね。僕の名前は、共に生きると書いて「共生(ともお)」なんです。親にもずっと「人間はひとりじゃ生きていけないから、みんなに頼りなさい」と言われてきました。僕は役員としてメンバーを頼ることも多いし、同時にメンバーにも僕を頼ってほしいと思っています。

太陽:なるほど! それがドクターメイトのポリシーにもある「遠くに行きたいなら、みんなで行け」ってことでしょうか。

宮崎:その通り。ドクターメイトには周囲の人を大事にするカルチャーがあるから、太陽くんもそのカルチャーを体現していってほしいです。

太陽:はい、わかりました!

好奇心を持って、すべての人を右肩上がりに

Q:どんな人と一緒に働きたい?

太陽:最後に伺いたいのですが、ドクターメイトのような頼り合う組織で、一緒に働きたい人ってどんな人なのでしょうか。

宮崎:好奇心旺盛な人がいいですね。社会人の成長基盤って、興味を持ってチャレンジしたがる「好奇心」なんじゃないかと思うんです。

太陽:スキルや経験ではなく、好奇心、ですか?

宮崎:そうです、そうです。スキルや経験は後からついてくるけど、こういう性質はもとから持っているものなのかな、と。

新卒にも、何かチャンスがあったら真っ先に手を挙げたり、飛び込んだりしてほしい。その分チャレンジの回数も増えるし、成長できる確率も上がると思います。太陽くんは、何かチャレンジしたいことありますか?

太陽:はい! 僕は夏休みを使って、インサイドセールスのインターンをしてみたいです。インターンの先輩である松本さんの体験記を読んで、自分もお客様とのコミュニケーションに挑戦したいと思いました。

宮崎:いいですね! そんなふうにこれからも周囲の人から刺激を受けて、自分から飛び込んで、みんなに助けてもらいながら成長していってほしいです。

僕らの掲げている「すべての人生を右肩上がりにする」っていうミッションって、全国民、全人類をスコープにしてるので、めちゃくちゃ壮大なんですよね(笑)。

すべての人生を右肩上がりにするためには、少なくともまず僕らが右肩上がりにならないと実現しない。みんなで右肩上がりを体現できるように、引き続き頑張っていきましょう!

太陽:自分も、自分の周囲の人も、みんなを右肩上がりにできるように頑張ります。たくさん答えていただき、ありがとうございました!

宮崎:こちらこそ、改めて自分を振り返る機会をくれて、ありがとうございました!

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